試走の妙
試走でみんな何をやっているのか?
朝試走、昼試走、どう走ってますか?ウォームアップ?コースの記憶?特定セクションの練習?タイヤの空気圧調整?「やりたいこと」はいっぱいある。
自分はC2に上がってから、関西クロスでは基本的に昼試走オンリー組。朝と路面が変わっていることもあるし、何より睡眠時間は重要なファクターだと考えているから。
昼試走の時間はおおよそ30分間のみ。コース確認はC3の時間にウォーキングである程度確かめておき、試走時間はウォームアップと気になるセクションのラインをいくつか確認しつつ空気圧を調整している。空気圧は1.8BARくらいから気分で下げていく感じ、パンクリスクの高いコースだと2.0気圧から下げ始めることもある。
C1のレースは試走が終わったら1時間もせずに始まるので、トイレに行って水飲んで空きスペースで自転車を動かしていたら招集という具合。
コース記憶以外は実質空気圧調整のみである。
たまに、試走中C1レーサーがたまっているところがあって、大体そういう場所はラインの選択肢がいくつかあってどう処理するか迷うポイントになっている。複数人であーでもないこーでもないとダベっているがトップレーサーは当然その中にはいない。
ウォームアップは当然ローラーでやっているとして、他に何をやっているのか…
トップレーサーの試走
SXSRadio#22で小坂光さんが試走中何をしているのか語っていた。
- タイヤチョイス
- 空気圧調整
- その他
興味深いのは、空気圧もタイヤも滑る方からグリップする方向に調整していくということ。空気圧は試走中に増やすことは難しいので誰でもそうしていると思うのだが、タイヤの変更の話は興味深かった。グリップするタイヤに慣れてしまうと、滑る方に戻れない(戻るとギクシャクする)とのこと。
これとよく似た現象で思い当たるものが、「スリップダウンしたあとコーナーの”リズム”を崩す」というやつ。体が強張ったり精神的なものだったり、原因はよくわからないがとにかくコケたあとはコーナーが遅くなる。プロも人間なんだなぁと思った瞬間である。なお自分の場合チューブラータイヤは一本しか持っていないのでタイヤの話は実践できない。本当に感心しただけ。
その他の部分で、ハンドルのスペーサーに5mm余裕をもたせておいて、砂レースなどの後ろ荷重を増やしたいコースではハンドルを高くして対応するというもの。これは膝を打った。後ろ荷重でサドルを引く、腰を引くのは簡単だがその分前傾が深くなり腰に来る。その分最初からハンドルを上げておけば対応幅が広くなるというもの。ハンドルポジションはいじらないものという先入観があったので目からウロコだった。
泥レースの試走はどうしてるんだとかウェアはどうこうみたいなTIPSをもっと知りたいところなので、ゲストの人誰か聞いてほしい。
C1にもなるとほぼ全員やっていることが、実は下位カテゴリでは常識ではない…みたいなことも有り得るし、何より準備によるリザルトの向上はすぐに効果が出るので、もっと知りたいところ。レースは号砲より前に始まっている…