今年度のレース用シクロクロスバイクBianchi Zolder Proの納車インプレッション
2020-2021シーズンは今まで使っていたTCX SLRからBianchi Zolder Proにバイクを変更しました。
念願のカーボンCXバイクです!その他の機材は基本的にTCXから続投で、最終レースでバーストしたタイヤに替えてミシュランのpower CX Mudのチューブラーモデルに変更しています。
後輪も1.5シーズン利用でなかなか危うい状態になっていますが、おそらく今年のシーズンはレース数が少なめになるので、何とか保つでしょう…(保ってくれ)
下処理 1: FD ハンガー外し
フロントシングル運用なので、FDのハンガーは外しています。
特に機能的なメリットはないのですが、洗車時の出っ張りを減らすことでほんの少し洗うのが楽になります。
見ての通り外装Di2バッテリーを利用しているので、FDのe-tubeを出す場所からバッテリー用のe-tubeを出しています。
下処理 2: ワイヤー穴塞ぎ
機械式コンポーネントを使っている場合、ここからFD用のインナーワイヤーが出てくるのでしょうが、自分は絶対に使わないのでシリコンシーラントで塞いでいます。
この位置は思いっきり泥が堆積する場所なので、塞いでおくことでフレーム内に水やら泥やら砂やらが侵入することを防げます。
下処理 3: チェーンステーカバー
フレームセットにはここのガードが付属していなかったので、軽くて糊残りもない自己融着テープを使ってカバーを施しました。
インプレ
一言で表すと、ハイエンドロードのような乗り味のシクロクロスフレームです。
ペダリングパワーを逃さない剛性感と、カーボン特有の丸くなった振動吸収力を兼ね備えています。今までアルミのシクロクロスにしか乗ったことがなかったので、この乗り心地の改善は予想していたと同時にC1の長丁場では確実にプラスになると踏んでいます。
ジオメトリはトラディショナルなBB高めのシクロクロスジオメトリで、フロント側のグリップを使ってグイグイコーナーを攻める感覚のものになっています。TCXはかなり「フロントから曲がる」感覚が強かったのですが、それよりはややマイルド。一方で、BBハイトそのものは(Zolder48サイズ、TCX XSサイズで)TCXよりも高いのでバイクが傾きやすいのと同時に空中で斜めになりやすいように思えるのでバニーホップ・ポゴの練習をじっくりとしておいたほうが良さそうです。
シクロクロスのジオメトリはTCXやこのZolderのようなフロントから曲がるようなフレームと、BooneやCruxのような前後輪で同じラインをなぞるように曲がるフレームに別れており、メーカーの設計思想が如実に現れています。
オフロードではジオメトリ、もっと言えば機材が走りに与える影響がオンロードに比べて明らかに大きいので、しっかりと研究開発をしているのかといった点がバイクにモロに現れるので、いろんなバイクを乗り比べるのは非常に面白いです。
Bianchi is back in the race
Zolderはおそらく2021年でモデルチェンジして、ワウト・ファンアールトがCX世界選手権で乗っていた後ろ三角が小型化したモデルが販売されるのでしょうが、この2020年モデルもラース・ボームとビアンキMTBチームが使うこととして作成されたフレームですので、かなりレース向けの完成度の高いものになっていると感じました。
ロットユンボに供給を始めてからのビアンキは、モデルチェンジの頻度が高くなりプロツアーチームからのフィードバックを取り入れているそうです。数十年間自転車をやっている人にとってビアンキはレースブランドだったそうですが、近年少し離れたせいか私のようなここ10年で自転車を始めたペーペーにはそんなイメージはありません。が、またレーシングブランドとしての立ち位置を手に入れかけているのではないでしょうか。