2020年CX全日本選手権男子エリートレースレポート
2020年のシクロクロス全日本選手権の会場は飯山。前日に降った雨と全カテゴリを経て耕されたコースによる重馬場レースとなった。
リザルト
64/67位(-5lap, 全7周回)
機材
- メインバイク
- Bianchi ZOLDER Pro
- Farsports CX TU + Michelin CX Mud (1.9Bar)
- サブバイク1
- Ribble CX SL
- PAX AL TU + Challenge Grifo TU (1.9Bar)
- サブバイク2
- PAX Project CXAL
- IRC Serac CX (1.9Bar)
キャンバー乗車区間には深々とした轍ができており、轍を通すためのセッティング。
空気圧を下げたところで重馬場では走行抵抗が上がるだけでグリップの情報が見込めないため、いわゆる「地面に刺してコントロールする」ための設定。
さらに、各バイクのサドル高さを普段より5mm低いセッティングにして足を出した際のコントロール性をアップさせた。
前日試走は余りにもひどい状態だったのでスキップ。
当日試走で、裏山の区間を乗ると泥がへばりついてバイク重量が増すほか、BB裏に堆積した泥でホイールが回りにくくなることが分かったので急遽友人バイクを徴発してピットワークを行うことに。
U23では共有洗車機が渋滞していたので、洗車機が使えなさそうな場合はBB裏の泥だけは掻き出すことにして、毎周回バイクチェンジをすることに。
裏山を担いで全ランニングして、バイク変更頻度を下げることもできたが、下りは自転車に乗って体力回復に充てたいため周回ごとの交換を選択した。
レース展開
レースはスタート直後の緩いカーブで起きた接触をもとに早々に転倒・落車してしまった。
肩が痛むが折れてはいないという判断と、そのあとの泥ストレートでは前が詰まることは予見されていたので十分追いつけると判断してすぐに再スタートを切る。
すぐにローターがブレーキに擦っており、フロントブレーキの利きも悪い事に気が付くが、ローターの擦りは走れないほどではなかったのと、レバーに大きな破損が見られなかったため気にせず周回を続けることに。
泥区間の中盤で集団に追いつき、担ぎを駆使して前に出る。ピット前の直線に入る時にはかなり踏めている感覚があったのと、前述の通りローターの接触が大したことがないものに感じていたので、ここではピットをスルー。後にこの判断がミスだったと思い知ることになる。
1つ目の泥キャンバーを乗車で駆け上がり、担いでいる人を尻目に轍の中を乗車で突き進むことに成功したので、そのまま最も急勾配になっているブース近くのキャンバーをランニングでクリアしていく。
かなりペースを上げていたので舗装路区間と裏山の下りで一休みして心拍を落ちつけようとするも、全く落ち着かずむしろ脚から力は抜けていく始末。
1周目はなんとかペースの低下を食い止めて、裏山セクションを抜けたところでピットインしてバイクをRibbleに交換。
走りが一気に軽くなったことを感じるが、それ以上を考える余裕もなく2周目へGO。
全くランニングができないほど疲弊しており、キャンバーは何とか走る体を見せるも裏山ではランニングすることすらできなくなっていた。
息も絶え絶えにバイク交換を行い、PAXバイクが出てきたところでメインバイクが直らなかったことを察する。が、そのままその周回で(2周目周回完了前)でラップアウト。
目の前に何人もラップアウトされた人がいるのを見て、とんでもないレースになった…と感じたことだけは覚えている。その後は知り合いに水をもらって患部を洗い、救護室で手当して全日本選手権は終了した。ラストの感動的なゴールスプリントを見ることができたのは運がいい。
レース後、スポークが折れていたほかにローターがアスファルトに直撃したのか完全に曲がっていることをピットメンバーから指摘された。高圧洗浄機を当てている間でもホイールが止まってしまうほどの抵抗だったらしい。
昨年の50位を上回るリザルトを目指していたことを考えると、かなり残念なレースになってしまったが結果は結果。来年に向けてまたポイント貯めて鍛えなおし。
謝辞
急遽ピットスタッフを引き受けてくれた友人および、バイクを貸し出してくれた友人、レース後に傷を洗うお湯を提供してくれたり救護の付き添いをしてくれた関西CXのいつものC1メンバーにこの場を借りて深く感謝申し上げます。
また、メイドさん学科自転車部の現地にいらっしゃった方、Twitter等で応援メッセージを頂いた方、中継を見ていただいた方、チーム員の皆さん、ご支援ありがとうございました。
Photo by @yanagixxx