シクロクロスのチューブラータイヤをテープ貼りでどこまでいけるか?Effeto Mariposa Carognaの限界に挑戦

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「良いけど手間がかかる」というイメージ

シクロクロスにおけるタイヤ選択では、チューブラータイヤが性能的に最も良いものであることに異論はないと思う。

低圧時の横G耐性・グリップの分かりやすさ・しなやかさと転がりの両立・リム打ちへの耐性と、シクロクロスに必要な要素を全て備えている。

その市場の小ささ故に、シクロクロス以外ではほぼ目にしないハンドメイドブランドのデュガスが最大手であるが、その信頼は絶大だ。

ハンドメイドゆえの精度の悪さも、オフロードかつチューブラー方式ということもあってデメリットが小さい。

一方で、シクロクロスにおけるチューブラータイヤは、防水性や剥がれやすさ対策のために、一定の手間がかかるというのが一般的なイメージだ。

シクロクロスタイヤも簡単に運用したい

自分は、シクロクロスタイヤをチューブラーにすると決めてから、 「簡単かつ安定してチューブラータイヤを運用する」 というテーマで機材運用をしている。

昨年までは、2019年に書いた以下の記事の通り、Effeto Mariposa Cargonaテープに加えてシリコンコーキング材でシーリングをするという手段を取っている。

2年運用し、タイヤの寿命を迎えるまで使ってみたところ「もっと簡易な方式にできるのでは?」という疑問が湧いたのが昨年春。

このフィードバックを受けて、さらに施工を単純化していくというのが今回のお題。

利用実績と仮説

今年はコーキングを省いた
今年はコーキングを省いた

今年からは、タイヤサイド及びリムとの隙間をコーキングで塞ぐことを省いている

古いタイヤを剥がした際に、コーキングが剥がれている部分でも、サイドからの浸水によるリムテープの劣化がほぼなく水分による劣化・汚れは主にバルブホール内側周辺に集中していた。

バルブホール周辺も粘着力が落ちているわけではなかったので、 Cargonaテープの防水性をもっと信頼してもよいのでは?」 という仮説が生まれた。

元々の記事でも*「ウェットコンディション時に接着剤が膨らんだり溶けたりしないように開発されている」*とあったのだが、完全には信用していなかった。

今年からは、この言葉を完全に信用していく。

また、サイドに関してはデュガスタイヤにはもともとサイドにネオプレン防水加工がされているモデルを使用しており、ケーシング自体への防御力はある程度確保されている。

コーキングの省略に伴い、防水層が2レイヤーから1レイヤーになる。

早速の泥レース

幸か不幸か、今年一発目の土浦JCXはあいにくの泥レース。

試走しては高圧洗浄、レースが終わったら高圧洗浄というタイヤにとってのハードコンディションだ。

今のところ、タイヤの接着がゆるくなったという感覚はなく、問題なく利用できている。

また、サイドについてもデュガスのコーティングが落ちているということはなく、反対にコーキング材のように泥粒子がこびりついて落ちないということもなくなったのでレース後のタイヤが実に綺麗だ。

コーキング材と違って汚れが落としやすいというのはメリット
コーキング材と違って汚れが落としやすいというのはメリット

タイヤはどんなに長くても2シーズンで交換することにしているので、それまで持ってくれれば御の字だ。

泥レースや高圧洗車の回数にもよるが、剥がれるまでレポートを続けていく