筋トレのログをGARMINウォッチで半自動認識して取る

REVIEW
記事内にアフェリエイトリンクを含む場合があります

GARMINウォッチの筋トレアクティビティ
GARMINウォッチの筋トレアクティビティ

シクロクロスもオフシーズンになり、春夏はもっぱら体づくり。

ランニングをしたり、ジムで筋トレをしたりしているのだが、こういう局面でもGARMINウォッチ(Forerunner 255S)が活躍してくれる。

機種名の通り、ランニングのログは「ランニングパワー」などの興味深いデータも含め取得してくれるのだが、今回それらはおいておき、あまり注目されない「筋トレ」アクティビティのログ機能を紹介したい。

サイクリングガジェットとしてのレビューは過去記事を参照。

筋トレのログ

筋力トレーニングでログを取るなら、最低限の内容として…

  • 種目
  • 回数
  • 重量

この3点は記録したい。

このログを意味あるものにするためには、REP数ごとの限界重量も把握しておく必要があるが、それはあとから分析もできるので後回し。

ガーミンウォッチでの筋トレログ取得方法

アクティビティで筋トレを選択
アクティビティで筋トレを選択

アクティビティのスタートについてはバイクやランとほぼ同じなのだが、筋トレの「セット」「レスト」という概念を記録するために、有酸素運動と違って細かくスマートウォッチを操作する必要がある。

まず、アクティビティ開始時は即1セット目がスタートする。

アクティビティを選択してStart/stopすると1セット目が開始
アクティビティを選択してStart/stopすると1セット目が開始

セット中は回数・心拍・経過時間・消費カロリーを表示。後述するがこの 「回数」は手首の動きから自動的にカウント となる。

メニュー中は回数を自動カウントしてくれる
メニュー中は回数を自動カウントしてくれる

Back/Lapボタンでレストに入るのだが、ここで終了したセットの情報を編集できる。

回数補正
回数補正

重量有りの場合はここで入力
重量有りの場合はここで入力

重量は1セット目が0kgだが、2回目以降は前セットの重量を引き継ぐため、ドロップセットを組んだりしない限りは種目が変わるまで編集は不要となる。

百の位は別項目扱いであることと、長押しで5kgずつ上下させられるため、腕メニューと脚メニューの間で大きく重量が変動する際もさして不便ではない。

レスト中はレスト時間を表示
レスト中はレスト時間を表示

レスト中は心拍と時間が表示されるので、これを参考にレスト時間を過ごす。

この時点で前セットの修正を忘れてしまったとしても、レスト中にバックボタン長押しで修正できる。

メニューから再修正も可能
メニューから再修正も可能

筋トレ全体を終えるときはStart/stopボタンをレスト中に押すと見慣れた保存・削除画面に遷移する。

トイレや長いレスト、一旦小休止をする時に元のウォッチフェイスを見たい場合は「後で再開」という機能もあるので、メニューは中断するがアクティビティは分けたくない場合にこの機能を使っている。

一旦アクティビティを中止することもできる
一旦アクティビティを中止することもできる

当然だが、基本的にセットの最初と最後、そしてレスト中しか操作しない仕組みになっている。重量や回数など忘れてしまいがちな数値はその場で記録できる。

つい連打して重量や回数を補正せずレストに入ってしまっても、最後のセットはその後も編集可能である点は非常に利用者目線に立っており、良い設計だ。

計測する項目

Garmin Connectのログ画面
Garmin Connectのログ画面

完了したログでは「種目」「回数」「重量」が確認できる。

心拍数や、有酸素ではお馴染みの「トレーニング効果」なども記録されているが筋トレではほぼ意味はないと考えていいだろう。

種目から効く筋肉も視覚化される
種目から効く筋肉も視覚化される

面白いポイントとして、GARMIN CONNECTでは認識した種目をもとに、効いている筋肉を視覚化してくれる。

筋トレにおいて重要なポイントである鍛える部位が分かるため、フォームが崩れて別に筋肉に効いていないかといった反省や、ワークアウト後のストレッチの参考にできる。

筋トレmemoをはじめとする専用アプリのようなRM計算機能などは持ち合わせていないが、GARMINデバイスを持っている人がライトにワークアウトの記録を取るには最適だ。何より記録が半自動になっている点がよい。

自動認識と手動補正

上記3種類の項目を自動認識してはいるのだが、この認識精度はメニューによって大きな差がある。

回数認識では、自重で行うプッシュアップ(腕立て伏せ)やスクワットはかなり精度が良いが、当然レッグプレスのような腕の動かないメニューはカウントされない

BIG3以外のメニュー認識は完全にオマケ程度に考えていた方がよい。メニュー修正はアクティビティ保存後なので、あとで見返すために修正しておく程度の気分だ。

あと、ニーリング・アブ・ホイール(いわゆる膝コロ)があるのに立ちコロ相当のメニューは存在しないなど、若干詰めが甘い…

それに加え、重量を追加したセットでも自重種目と認識されると、重量がCONNECTでリセットされてしまうため、手動で重量を入力する必要がある。ここは明確にマイナス。

2024年9月頃から、CONNECTのアップデートで種目の複数選択が追加されたようで、作業性が若干向上した。

自動セット検出

筋トレアクティビティでは、「自動セット検出」なる設定もある。しかし、現時点で自分のForerunner255sではあまり使おうとは思えない精度だった。

長いレストを検出した場合や、違う動きをしたときにセットを自動的にストップし、レスト状態に移行してくれるものだが、精度が甘いだけでなく実際にレストに入った後数秒してようやく発動するため、「あれ?認識しないな」と思ってストップボタンを押す寸前でレストに自動突入して、結果的にダブルクリックとなり次のセット扱い担ってしまうことが多かった。

ライフログへの影響はあるか?

筋トレ中もランニングやサイクリングと同じように、心拍数ベースでの無酸素エフォート・有酸素エフォートがカウントされる

同時に消費カロリーも記録されるが、一般的に筋トレでは心拍数の高い状態を維持することは珍しく、GARMIN的には非常に低強度のワークアウトとして記録される。

一方で、筋肉には確実にダメージがきているはずなので、筋トレ後にGARMIN CONNECTで表示される疲労度を元に有酸素ワークアウトの強度を上げるのは避けた方がよさそうだ。CONNECTで表示されるレディネスはあくまで有酸素能力上の疲労度であることを念頭に置く必要がある。

とはいえ、運動全てのログを一元的に管理できる心地よさがこの機能にはあるので、当面使い続けていくだろう。